ヘルツの弾性接触

20,270

 

 ヘルツの弾性接触理論は、2つの物体(固体弾性体)の間にすべりや摩擦が生じないと仮定した場合の、弾性範囲内での接触変形に関する理論解です。
 原著は高度な数学的理論が展開されていて解読は困難ですが、ここでは公開されている諸資料を元に整理してみました。

 なにぶん歴史の古い理論のため、数式に用いられている記号や表現方法も、資料によって色々なパターンがありますが、この記事ではできるだけ統一された体裁となるよう編集してあります。


 なお、Excelでの計算シートと原著の対訳
も公開しています。

 

<参考URL>
■理論
ヘルツの接触理論-技術計算製作所
Hertzian contact equations for elliptical, spherical and cylindrical contacts-TriboNet
岡本純三(2011), “ボールベアリング設計計算入門”(二物体の接触), 日刊工業新聞社
公式集03-2_ヘルツの式(球の接触)-機械設計技術者

■論文原著
https://home.uni-leipzig.de/pwm/web/download/Hertz1881.pdf
https://digbib.ubka.uni-karlsruhe.de/volltexte/digital/1/215.pdf (ヘルツ論文集の一部)

■計算関連
接触応力の計算-MESYS   (検算のために利用)
接触面圧計算-技術計算製作所   (検算のために利用)
二重指数関数型数値積分-シキノート

 


 

 


ヘルツの弾性接触計算Excel

 ヘルツの弾性接触のExcel計算シートです。
 (楕円関数の数値積分に、シキノートさんのサイトの記事とソースコードを参考にさせていただきました)
 基本的に、球を含む楕円体どうし又はどちらか一方が平面の場合の接触計算を行ないます(有限長の円筒には対応していません)。

 VBAソースはP/Wロックをかけていますが、中身を確認したい方は、連絡いただければ対応も可能です。

 なお、Excelは2019で作成していますので、それ以前のバージョンでは動作しない可能性がありますことを、予めご了解願います。

 

 

2022.12.21 更新 (revE→revE1)

 


固体弾性体の接触について(H.Hertz)

 Hertzの弾性接触に関する論文(独語)の対訳です。
 自動翻訳結果を少し手直ししたものですので、あくまでも参考程度にして下さい。
 (なお、この二次的著作物を含む論文の著作権に関しては、原著者であるHertz氏の没後70年は優に超えており特に問題はないと判断していますが、もし問題ありということであればご指摘いただければ幸いです)

 文中で曲率の添字に、文脈上誤植(←ρ12がρ21となっている)と思われる箇所があり、赤字で変更してあります。

 

〔サンプル画像〕

 

2022.1.11 更新 (revC1→revD)