カムの計算

カムは直線運動と回転運動の相互変換や方向変換などメカニズム設計には重要な機械要素です。
ロス、衝撃を少なく短時間に所望の動作をさせるために多種多様なカムが考案されていますが、ここでは基本的なところに立ち返ってカム曲線を解説しています。

 

<カム曲線の考え方>

一般的にはカム曲線の定義から入った解説が多いのですが、直線変位する最も単純なカム曲線の速度、加速度変化の様子を見ながら、カム曲線として三角関数を含めた曲線を定義することで機構学的にも滑らかなカム形状が実現されることを、グラフを用いて説明しています。


<正接円弧曲線の運動特性カーブの計算式>


図中、カム曲線図の赤色のカーブが円弧になります。
この正接する円弧で結ばれた状態をC1(G1)連続(接線連続)といいます。CADではいわゆるピン角エッジに対してフィレット(ラウンド)をかけるという処理を行ないますが、このフィレットは両平面に正接する円筒面であり、見た目は滑らかに繋がっているようで実は機構学的には滑らかではありません。(デザイナーもこのような曲面は嫌います)

加速度は時間0からいきなりある値にガクンと飛び上がります。

例えばカムの設計において、変位の変化箇所のエッジにうかつにフィレットをかけてできたカムは、特に高速運動時には期待した出力をしてくれません。(振動したり飛び跳ねたりするでしょう)
一般には変形正弦(MS)曲線と呼ばれるカーブなどを用いますが、それについては別項で紹介します。


<ユニバーサルカム曲線>


多くの標準カム曲線が三角関数系の曲線の組合せで表現できることに着目し、汎用的な計算式を元に多種多様なカム曲線を作成可能にしたユニバーサルカム曲線(牧野洋「ユニバーサルカム曲線とその応用」,山梨大学工学部研究報告)の基本的考え方について説明しています。

 

2020.5.20 更新 (revB→revC)