2点支持はりとベッセル点

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 真直はりを中心から対称位置にある2点で支持した場合、たわみにより全長が微小に変化しますが、この変化量が最小になる支持点をベッセル点と呼びます。
 ここではまず最初に、弾性曲線方程式を使って2点支持はりのたわみの式を導出し、次にベッセル点算出の考え方を解説しています。
 ペッセル点の値の算出にはやや複雑な三角関数の積分が必要で、一般には多項式近似による計算で求める方法が紹介されていますが、本項では数値積分を用いて計算した結果を示しています(但し実用上の差はありません)。
 2点支持はりのその他の特殊支持点として、エアリー点、等モーメント点、等たわみ点での支持方法についても、簡単に導出方法を説明しています。

 大まかに言って、支持点が0.55から0.59の範囲にあれば、はりはそれなりの姿勢で安定している、と理解していただければいいと思います。

 なおここで解説した計算方法を使ったExcelシートも公開します。

 

<参考URL>
https://ja.wikipedia.org/wiki/ベッセル点
https://ja.wikipedia.org/wiki/弾性曲線方程式
https://ja.wikipedia.org/wiki/三次方程式#ビエトの解
3次方程式の解の公式-婆茶留高校数学科

 



2点支持はりとベッセル点Excel

 このExcelでは、2点支持はりのたわみ、たわみ角、SFD、BMDについてグラフ表示します。
 なお、これにはベッセル点を求めるための数値積分及び近似計算コードを記述したVBAを含みます。
 また、エアリー点、等モーメント点(中央と支持点の曲げモーメントが等しい)、等たわみ点(中央と端部のたわみが等しい)も表示します。

 特にロックはかけていないので、興味のある方は参考にして下さい。

 

 


 

2024.1.31 更新 (revG→revG1)