円板のたわみと応力の式

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 集中荷重と等分布荷重を受ける円板のたわみを求める式を集めた資料です。
 外縁が単純支持と固定支持の場合に分け、荷重が全面あるいは円環状に分布している状態での最大たわみを求める計算式です(最大応力の式も掲載しています)。
 最大たわみは、中実円板であれば円板の中心、中空円板であれば内縁の位置に生じます。

 円板のたわみの式はいろいろ公開されていますが、式によって結果が異なっているケースもあり、どれが正解かわかりにくいという状況もあります。
 また、ポアソン比を0.3に固定した式も見受けられ、やや汎用性に欠けるともいえます。

 この記事では、参考文献に掲載されている式を参照して、できるだけ分かり易い形式になるよう式変形した形でまとめています。
 また参考記事として、中空円板に発生する応力の挙動と、集中荷重を受ける中実円板の荷重分布定義の改良式も掲載しています。


※補足
 厚さ方向に曲げを受ける微小矩形断面を考え、その幅を単位長さにとると、断面係数は公式から、Z=1・t^2/6 となります。
 記事内ではこの式を用いて、曲げモーメントから応力(σ=M/Z)を算出しています。

 

<参考文献>
・Young.W,Budynas.R (2020),”Roark’s Formulas For Stress And Strain,9th edition”,McGraw-Hill

<参考URL>
Roymech – Loaded Flat Plates
CHAPTER 7 CIRCULAR PLATES AND DIAPHRAGMS. Summary
オメガエンジニアリング 円板型ダイヤフラムと計算式
HEISHIN 技術データ集 円板の最大応力と最大たわみ

Engineers edge “Circular plate deflection calculator” (検算用)
Circular flat plates calculators (検算用)
計算サイト 円板変形(全周支持、等分布荷重) (検算用)

 


 

 

 


円板のたわみと応力の計算Excel

 掲載記事で紹介した式に基づいて、集中荷重と等分布荷重の計14種類のケース別に、たわみと応力を計算するExcelシートです。

 内半径によりたわみや応力がどのように変化するかをグラフィカルにイメージできるよう、簡単なグラフも表示します。

 

 

 


2023.12.12 公開 (revA)