正接円弧カム曲線

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 右図のカム曲線図の、赤色のカーブが円弧の場合を考えます。
 この正接する円弧で結ばれた状態を、C1(G1)連続(接線連続)
といいます。

 CADではいわゆるピン角エッジに対してフィレット(ラウンド)をかけるという処理を行ないますが、このフィレットは両平面に正接する円筒面であり、見た目は滑らかに繋がっているようで、実は機構学的には滑らかではありません(デザイナーもこのような曲面は嫌います)。
 加速度は、時間0からいきなりある値にガクンと飛び上がります。

 例えばカムの設計において、変位の変化箇所のエッジにうかつにフィレットをかけてできたカムは、特に高速運動時には期待した出力をしてくれません(振動したり飛び跳ねたりするでしょう)。
 一般には、変形正弦(MS)曲線と呼ばれるカーブなどを用いますが、それについては別項で紹介します。