矩形断面はりのねじり

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 真直はりのねじり問題については、その断面形状により様々な公式が公開されています。
 断面が円形(楕円含む)の場合は、比較的シンプルな式形式となりますが、長方形(矩形)断面の場合は、弾性学(例えばティモシェンコ、グーディアの「弾性論」)を元にした非常に難度の高い数式を扱うことになります。

 実設計において、中実の角柱をそのまま構造部材とすることはあまりないのですが、中空角柱やH型、I型などの断面を持つ型鋼はかなり一般的であり、それらのねじり強度を評価する上で、本稿での手法は基礎となるものです。

(注) 矩形断面のz軸回りの断面2次極モーメントを、x軸とy軸回りの断面2次モーメントの和とする解説が見受けられますが、厳密にはここで紹介するねじり定数を用いた方が正確です。

 ここでは、右上図のような長方形断面のはりに、モーメント荷重が付加された場合の、せん断応力(右下図)やねじれ角を算出する式を紹介します。
 なお、算出式で使われるねじり係数の表現方法にはいろいろありますが、基本的に「弾性論(第3版)」での表現を採用しました。

 文中、ねじり係数の導出の中で出てくる、奇数のべき乗の逆数の和の計算については、別掲記事(べき乗の逆数の和)を参照して下さい。

 なお、この資料に基づいたExcelの計算シートも添付します。
 またJISの標準形鋼の断面特性計算にも、一部ここでの計算手法を用いて、せん断応力やねじれ角を求めていますので、合わせて参照してみて下さい。
 → 機械設計一般-応用計算-断面特性

 

 

<参考書籍>

金多 潔他(1973), “弾性論(第3版)”, コロナ社, 324-327
(原著:Timoshenko,S.P, Goodier,J.N(1970), “Theory of Elasticity Third edition“, McGraw-Hill)

 

<参考記事>

機械設計一般-応用計算-断面特性

 

<参考URL>

ねじり剛性-森設計企画
ねじり-やさしい実践 機械設計講座
純ねじり-明石高専


TORSION IN SOLID RECTANGULAR SECTIONS AND BARS-AMESWEB (検算用)
Structural Shapes-StructX (検算用)
材料力学自動計算 (検算用)

角パイプねじり変形 (検算用)

 

 


 


 

 


矩形断面はりのねじりExcel

 このExcelでは、矩形断面はりのねじり係数、ねじり定数および最大せん断応力の計算を行ないます。
 材質と材料名を指定することで、標準的な横弾性係数(G)の値が設定されます。
 材料テーブルシートは自由に編集できますので、必要に応じてご利用下さい。

 

 

 


2024.6.24 更新 (revD→revD1)