長さに関わるサイズの指定条件

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 寸法公差の内容を補足するために、特別指定演算子(Special specification operator)と呼ばれる記号群が、JIS(B0420-1)で規定されています。
 従来、この記号類は実図面の中ではあまり見かけませんでしたが、海外図面では一般的に使われています。

 特に、はめあい関係にある部品のサイズ公差指定時に、この条件記号(Specification modifier*)を併用することで、加工や検査工程に対して、より詳細な設計意図を伝えることが可能です。

 本記事では、特別指定演算子に含まれる条件記号の簡単な説明と、実用上の意義も高いと思われる2つの条件記号、[GX] [GN] について図例を用いて解説しています。

 なお、これらの条件記号のない場合は、既定で最小二乗サイズ[GG]が適用されます。


*) Specification modifier は、直訳すれば「仕様(または指定)修正子」となりますが、本記事では「条件記号」としています。

 

 

<参考規格>

・ISO 14405-1:2016 (長さサイズ(linear sizes)に関する規格)