形体関連用語と定義

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形体関連用語と定義に関する解説です。

 形体は、部品の形状定義に関する用語です。
 CAD上の部品の形体は、反りや曲がり等のないいわゆる完全な形体ですが、これを基に作製された実際の部品形状は、厳密には不完全な形体となります。

 JIS(B0672-1)では、この形体に関する用語と定義が規定されていますが、普段聞きなれない用語*が多いため、ここではこのJISを基に、図例を用いて少し分かり易く解説しています。

 *) 例えば「測得」は測って得られたもの(測定結果)という用語ですが、ISO規格(5459など)上は “extracted” つまり抽出されたものという意味です。

 なお、データム形体のことをISOでは “situation feature” (設定形体:形体の位置(location)や姿勢(orientation)を定義する点/直線/平面などの形体)という形体の一種としています。

(参考)
誘導形体に関する用語(JIS B0672-1:2002   2.5.1, 2.6.1):
・測得形体から導かれた形体(測得誘導形体)=中心線、中心面
 ※線や面は、曲がっている場合もある。
・当てはめ形体から導かれた形体(当てはめ誘導形体)=中心軸線、中心平面
 ※線や面は、真直(理想形状/完全形状)である。

 

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<参考規格>
・JIS B0672-1:2002 製品の幾何特性仕様(GPS)-形体-第1部:一般用語及び定義
・JIS B0672-2:2002 製品の幾何特性仕様(GPS)-形体-第2部:円筒及び円すいの測得中心線,測得中心面並びに測得形体の局部寸法

・ISO 5459:2011 GPS-Geometrical tolerancing-Datums and datum systems
・ISO 1101:2017 GPS-Geometrical tolerancing-Tolerances of form, orientation, location and run-out