傾きを考慮した公差計算2

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傾きを考慮した公差計算の解説です。

 傾きを考慮した公差計算は、実際の設計においても配慮すべき項目の一つです。

 一般的には、幾何学的関係を基にした計算を行いますが、ここでは二部品の場合を例として、傾きによる変位を回転変換を使って求める方法を紹介します。
 また、幾何公差(平行度)を指示された場合の計算手順についても解説しています。
 キーとなるのは、平行度公差がサイズ公差より小さい(←逆の場合は、平行度の意味がなくなる)ことを考慮する点です。
 つまり、平行度が指示された面の高さ変化は、その面の高さ方向のサイズ公差で考えるということです。

 なお、一般に傾き角は微小なため、本文内で紹介している簡易式を使っても、実用上差し支えありません。