不均等公差指示(UZ)

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不均等公差指示(UZ)に関する解説です。

 幾何公差の公差域は、基本的に大きさ(幅)で与えられ、通常のサイズ公差指示での片振りの考え方(例えば、+0.2/-0.1など)はありません。
 ただ、はめあい部品などでは、設計意図として片側に公差域をオフセットさせたいケースは多々あり、そのような場合に、この不均等公差指示が役立ちます。
 不均等公差指示は、ISOやASMEで規定されているもので(ISO1101:2017)、
JISではまだ規格化されていませんが、少し先取りして紹介します。

 不均等公差指示方式の基本的な考え方は、理論的に正確な形体(TEF)からのオフセット量を予め指定しておく、というものです。

 なお、この指示方式は、設計時には均等公差としていたものの、実際にでき上がった現物の測定結果を基に図示上の公差域をシフトさせて、現物に合わせた図面修正を行う場合にも役立ちます。
 また、板金部品を例とした、凸方向(そり方向)規制への適用例も紹介しています。

 

<参考規格>
・ISO 1101:2017 GPS-Geometrical tolerancing-Tolerances of form, orientation, location and run-out

 


 

 


 

キーワード
UZ,形体,公差,位置度,輪郭度,現物合せ,不均等公差,片振り公差,片側公差