包絡の条件
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■包絡の条件に関する解説です。 包絡の条件(envelope requirement)は、寸法のばらつきと形状のばらつきの相補関係を考慮した、付加指定です。 ASME(アメリカ機械学会)の規定には、包絡原理(envelope principle)というものがあり、ASME規格に準ずる図面では、特に指示のない限り、サイズには「包絡の条件」が適用されている、と解釈します。 なお記事中のJISの定義での「最大実体実効状態」(MMVC:Maximum Material Virtual Condition)は、完全形状(例えば曲がりのない形状)が最大実体サイズ(MMS)で出来上がっている状態を指しています。 |
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<参考規格>
・JIS B0420-1:2016 製品の幾何特性仕様(GPS)-寸法の公差表示方式-第1部:長さに関わるサイズ
・ISO 1101:2017 GPS-Geometrical tolerancing-Tolerances of form, orientation, location and run-out
・ASME Y14.5-2018 Dimensioning and Tolerancing
キーワード
ASME,テーラーの原理,JIS B0420,最大実体状態,最大実体実効状態,包絡面,嵌め合い,サイズ,幾何公差