断面特性
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断面特性(Section properties)は、材料力学での重要指標です。 ここでは、矩形断面について代表的な特性と重要定理、及びその応用手法を解説した後、T字断面の断面特性計算手順を説明します。 また後半で、T字断面の凸側の断面係数と応力値にピークが存在する、というやや興味深い事例を紹介します。 参考として、台形と弓形の図心と断面2次モーメントの式をまとめたものを掲載してあります。 また、断面特性を計算するExcelシートも添付しています。
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★この記事に関連した動画をYouTubeで公開しています。
OPEOミニセミナー 「断面を考える(断面特性について)」
<参考書籍>
伊藤勝悦(2014), “やさしく学べる材料力学(第3版)”, 森北出版
<参考URL>
設計者のための技術計算ツール-製品設計知識 (田口技術士事務所) (検算に使用)
複合形状の断面2次モーメント計算ツール (ものづくりウェブ) (検算に使用)
断面特性計算Excel
基本的な矩形(長方形)断面の組合せで構成される断面(複合断面)の、断面特性を計算するExcelシートです。
このツールでは、12個まで(デフォルト)の矩形断面から構成される複合断面形状について、任意x軸を基準とした中立軸位置および、断面2次モーメント、断面係数と曲げ応力の計算を行います。
また、入力確認用グラフにより、設定値に問題がないかどうかを、視覚的に確認できるようにしています。
2024/5/19 更新 (revB1→revC)
台形と弓形の断面特性計算Excel
本記事内で紹介した計算式に基づいて、台形断面と弓形断面の断面特性を計算するExcelファイルです。
断面上の図心位置がわかるグラフも表示します。
2024/7/5 公開 (revA)
DL解除コード:a503
台形と弓形の断面特性計算
形鋼断面特性計算Excel
JISで規定されている形鋼断面の一部について、断面特性を計算するExcelシートです。
本記事で紹介している台形や弓形断面の断面特性計算方法を用いて、コーナーRやテーパの影響も考慮していますので、特性値はJISの表と合致しています。
なお、Rの有無を切り替えて計算することも可能です。
また、設定したモーメントやトルクに対応した、曲げ応力やねじれ角も出力します。
断面タイプ(D5セル)を選択して、形鋼サイズのリスト(M列)の番号を断面No.(D6セル)に入力することで、該当する断面での計算結果が表示されます。
リストNo.の99番は、ユーザが任意に値を設定するために用意されています。
【断面の種類】
角型、山型(等辺/不等辺/不等厚)、I型(H型)、溝型、CT型
2024/8/24 更新 (revA→revA1)
DL解除コード:a505